ミャンマーでは8年前の25日、ロヒンギャの人たちが多く暮らす西部のラカイン州で、ロヒンギャの武装勢力が警察や軍の施設を相次いで襲撃したことから軍との間で激しい衝突が起き、70万人を超える人たちがバングラデシュに逃れ、今も避難生活を余儀なくされています。
衝突から8年となる中、WFPミャンマー事務所のマイケル・ダンフォード代表がNHKの取材に応じ、ラカイン州では、軍と少数民族武装勢力との間で戦闘が続き、多くの人たちが家を追われているほか、食料不足が深刻化するなど人道状況がさらに悪化していると現状を説明しました。
そのうえで「この先、支援がなければ、人々は飢えて、深刻な状況に陥る」と述べ、今後半年間で3000万ドル、日本円にしておよそ44億円相当の支援が必要になるとして国際社会の支援を訴えました。
また、国外に避難したロヒンギャの人たちの帰還に向けては「戦闘の終結が最も重要だ」と強調し、ミャンマー軍と少数民族武装勢力の停戦の実現に向けて関係各国による働きかけが必要だという考えを示しました。
国連報道官「状況は深刻 さらに悪化」懸念示す
国連のデュジャリック報道官は、22日、声明を発表し、「ミャンマーの国内外で暮らすロヒンギャの人たちの状況は深刻で、さらに悪化している」と懸念を示しました。
そのうえで、「ラカイン州ではロヒンギャの人たちやほかの民間人がミャンマー軍と少数民族武装勢力の戦闘に巻き込まれたり、虐待を受けたりしている。継続的な暴力行為によってさらに多くの人たちがバングラデシュに避難を余儀なくされている」として、国際社会に対して改めて支援と保護を訴えました。
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