火災のあった高層住宅群(奥)の近くに掲げられた立法会選挙の投票を呼びかけるポスター=5日、香港(共同)

 【香港共同】香港立法会(議会、定数90)選挙が7日実施される。中国共産党に反対しない「愛国者」だけが出馬できる制度下で2回目。民主派政党は候補者を擁立できず、親中派の議席独占は確定している。約10日前に発生した高層住宅火災で選挙ムードは停滞し、投票率が過去最低になるとの見方もある。  制度は「愛国者による香港統治」を求める中国の習近平指導部主導で2021年5月に導入された。立法会選挙は中国への香港返還以降7回行われ、前回の21年は投票率が30・2%と過去最低を記録した。  香港政府は制度の正当性を主張するために投票率引き上げを目指し、投票時間を2時間延長するなど、さまざまな手段を駆使した。  だが11月26日に北部の高層住宅群で大規模火災が発生し159人の死亡を確認。政府は今月6日に予定していた投票促進イベントなどを中止した。6日付の香港紙、明報は「社会から選挙の雰囲気が失われた」と報道。投票率が前回を下回るとする政治関係者の分析を伝えた。  立候補者は161人で全てが親中派だ。

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