
【NQNニューヨーク=矢内純一】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比127ドル25セント高の4万7866ドル57セントで推移している。様子見の雰囲気が強いなか、ディフェンシブ株の一角に買いが入り、指数を押し上げている。
米連邦準備理事会(FRB)は9〜10日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25%の追加利下げを決める公算が大きい。一方、高官の一部はインフレへの警戒を強めている。パウエル議長の記者会見やFOMC参加者の政策金利見通しの内容を確認したい市場参加者は多い。
FRBの利下げ観測を背景に米株式相場は11月半ばから水準を切り上げてきた。9日の取引では持ち高を一方向に傾ける動きが限られるなか、ヘルスケアや日用品などに買いが入っている。
ダウ平均の構成銘柄では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、トラベラーズが上昇している。ホーム・デポとIBMにも買いが入っている。
エヌビディアは下落している。米政府が対中輸出を認めた人工知能(AI)半導体「H200」を巡り、中国が一定の制限を検討していると英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が9日報じ、売りが出ている。そのほかでは、ウォルト・ディズニーとボーイングが安い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。
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