中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射問題をめぐり、小泉進次郎防衛相は10日、「中国海軍艦艇から海上自衛隊の護衛艦に対して飛行訓練を開始する旨の連絡があった」と記者団に明らかにした。ただし、航行警報などは通報されていなかったとし、「危険の回避のために十分な情報がなかった」と改めて中国側を非難した。
レーダー照射問題で日中の主張の対立が続くなか、小泉氏は「問題の本質は、我が方が対領空侵犯措置を適切に行う中で、中国側が約30分にわたる断続的なレーダー照射を行ったことだ」とも強調した。
中国国営中央テレビ傘下のネットメディア「玉淵譚天」は9日夜、中国軍と自衛隊の艦船の無線の交信記録とする音声を公開。最初の照射の数時間前のやり取りで訓練実施を告げられた自衛隊側が、通信を「受け取った」と答えたとしていた。
これに対し小泉氏は10日、「空母遼寧の艦載機がどのような規模、空域で訓練を行うのかという具体的な情報は自衛隊にもたらされていなかった」などと述べた。
中国メディアが、日本側のレーダー波を感知したと報道していることをめぐっては、小泉氏は「航空自衛隊F15戦闘機が中国空母遼寧の艦載機に対してレーダーを使用したという事実はない」と反論した。
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