中国南部の広州市で25日から予定されていたスタジオジブリの展覧会が延期となった。高市早苗首相の台湾有事をめぐる国会答弁後、日中関係の緊張を受けて文化イベントへの影響が広がり続けている。

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 スタジオジブリの展覧会の延期は、中国のSNS「微博(ウェイボー)」の公式アカウントで8日に発表された。来年10月までの予定で、約3千平方メートルの展示スペースに「となりのトトロ」「もののけ姫」などジブリ映画にまつわる展示が並ぶ予定だった。

 発表では延期の理由には触れず、「今後の予定は公式ルートを通じて速やかにお知らせします」「近い将来、再びお会いできることを楽しみにしています」としている。

 10日には、来年1月に上海市で開催予定だったポケモンカードゲーム大会の延期も告知された。公式ホームページには「慎重な検討を経た」とあるが、理由は示されていない。

 今月6、7日には広東省深圳市で同様のイベントが開催され、公式サイトによると、来場者は2万6千人を超えていた。

 このほか、18日から来年3月まで上海市内で予定されていた人気キャラクター「初音ミク」の展覧会も、延期が発表されている。

 11月の高市氏の答弁以降、日中関係は急速に冷え込み、中国では日本のアニメや歌手のイベントなどが相次いで中止や延期となっている。同月末には「バンダイナムコフェスティバル2025」が開催期間中に中止された。

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