記者会見に臨むベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏(11日、オスロ)=ロイター

【オスロ=共同】ノーベル平和賞を受賞したベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏は11日、ノルウェーの首都オスロでの記者会見で、独裁化を進める反米左派マドゥロ政権の転換と民主化実現に向け「すべての民主主義国の支援が必要だ。世界に行動を求める」と協力を呼びかけた。

マチャド氏は身を隠していたベネズエラ国内から脱出し、10日の平和賞授賞式後にオスロに到着した。記者会見で、ベネズエラに戻ると表明した上で「多くの招待を受けている」と説明。帰国前に米欧各国を訪問して民主化への支援を求める可能性を示唆した。

マドゥロ政権はノーベル平和賞への批判を強めている。ロドリゲス副大統領は授賞式が開かれた10日、国営テレビの番組で平和賞を「血に染まった賞」と述べ、授賞式は「通夜」のようで「完全に失敗だ」と酷評した。

国営メディアは授賞式について詳しく報道していない。代わりにオスロで9日に行われたマドゥロ政権への軍事圧力を強める米国に反対するデモの様子を詳報。「平和を求めるベネズエラを支援するため、街頭に立ったノルウェー国民に感謝する」とのマドゥロ大統領の言葉も報じた。

マドゥロ氏はこれまでマチャド氏について、米国と協力する「ファシスト」や「ナチス」と繰り返し批判。今年10月の平和賞決定後も、名指しを避けながら「国民の90%が拒絶する悪魔のような魔女」だと非難していた。

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