中国外務省は15日、自衛隊制服組トップの統合幕僚長を務めた岩崎茂氏(72)に対し、入国禁止などの制裁を同日から科すと発表した。「公然と『台湾独立勢力』と結託した」ためとしており、3月に台湾行政院(内閣に相当)の政務顧問に就任したことを指しているとみられる。

  • 中国は擁護者か破壊者か 「反帝国」掲げて進む国際秩序の先は

 発表によると「反外国制裁法」に基づいた措置で、中国内の財産を凍結し、中国の国内組織などとの取引を禁止する。「中国の内政に深刻な干渉を行い、中国の主権と領土保全を著しく損なった」としている。

 岩崎氏は航空幕僚長を経て、2012年1月~14年10月に統合幕僚長。退任後は防衛大臣政策参与を務め、今年3月に台湾行政院に政策提言を行う政務顧問に就任した。自衛隊の幹部経験者が台湾側の役職に就くのは異例で、中国側は反発していた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。