ノルウェー・オスロのホテル前に集まった群衆とマリア・コリナ・マチャド氏(11日、NTB Scanpix提供)=AP

【ロンドン=共同】ノルウェー紙アフテンポステンは15日、情報筋の話として、ノーベル平和賞を受賞したベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏が同国を脱出してオスロに到着するまでの移動中に脊椎を骨折する大けがを負っていたと報じた。今後の治療方針を確認するまでオスロに滞在するという。

マチャド氏は独裁色を強める反米左派マドゥロ政権の弾圧を受けながらも、国内で身を隠しながらオンラインで情報発信を続けてきた。オスロで10日開催の平和賞授賞式に出席するため、8日に首都カラカス郊外の隠れ家を出発。漁村から木製の船に乗り込んでカリブ海を航海し、オランダ自治領キュラソー島に向かったとされる。

アフテンポステンによると、悪天候で海が荒れ、命の危険を伴う厳しい状況下での航海はおよそ5時間に及んだ。マチャド氏はこの航海中に負傷したとみられる。

マチャド氏は授賞式に間に合わなかったが、11日未明、オスロ中心部にある宿泊先のホテルに集まった支持者らの前に元気な姿を見せた。同日午後に記者会見を開き「必ずベネズエラに戻る」と訴えたが、帰国すれば拘束される恐れがあり、今後の動向は不透明だ。

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