
【ワシントン=共同】米厚生省は18日、心と体の性が異なるトランスジェンダーの人たちが自認する性別に適合するための医療措置について、18歳未満への実施を事実上禁止する方針を発表した。トランプ政権は性的多様性を容認しない姿勢で、トランスジェンダーを標的にした規制強化を進めている。
政府が運営する低所得者向け医療保障「メディケイド」などを病院が利用する条件に、性別適合医療を実施しないことを加える。厚生省によると、米国のほぼ全ての病院がこれらの制度を利用している。
ケネディ長官は性別適合医療について「正当な医療ではない。不正医療だ。子どもの将来を奪う」と主張した。
米メディアによると、人権団体の全米市民自由連合(ACLU)は18日「トランスジェンダーの子どもやその家族の権利を侵害するものだ」として提訴する方針を示した。
対象となる医療措置は体の成長を遅らせるホルモン治療や、性別適合のための外科手術など。米国では約20州で性別適合医療は合法で、医療保険でカバーされている。2019〜23年に約1万4千人の未成年者が医療措置を受けたという。
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