ウクライナのゼレンスキー大統領(4日、キーウ)=ロイター

【キーウ=共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、米国の仲介で策定中のロシアとの和平案を巡り、米国のウィットコフ中東担当特使やトランプ大統領の娘婿クシュナー氏と電話協議した。ウクライナ大統領府は、戦闘終結後に米欧が提供する「安全の保証」や復興計画を含む経済分野で進展があったと発表した。

ゼレンスキー氏は23日、20項目の和平案の詳細を公表し、激戦地の東部ドネツク州の扱いや、ロシアが占拠する南部ザポリージャ原発の管理を巡り、米国と意見の相違があると説明していた。25日の電話協議でも、これらの点では合意に至らなかったとみられる。

ゼレンスキー氏は会談後「ウクライナと、欧米の支援国は真の復興と真の安全の保証を必要としている」と通信アプリに投稿。電話協議には、ウクライナ交渉団を率いるウメロフ国家安全保障・国防会議書記らも参加。ゼレンスキー氏は、ウメロフ氏が25日中にも、ウィットコフ、クシュナー両氏と再協議する予定だと明らかにした。

米国とウクライナは①20項目の和平案②米欧による多国間の安全の保証の枠組み③米国による2国間の安全の保証の枠組み④復興計画――の4つの文書について協議を進めている。ロシアが和平案をそのまま受け入れる可能性は低く、大幅な修正を求めるとみられる。

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