バングラデシュ初の女性首相で、有力政党バングラデシュ民族主義党(BNP)党首のカレダ・ジア氏が30日、首都ダッカで死去した。80歳だった。現地メディアによると、心臓や肺の病気を長年患っていたという。
バングラデシュでは1991年の民主化後、二大政党が政権を争ってきた。ジア氏はその一つのBNP党首として、91~96年と、2001~06年に首相を務めた。
ライバル政党のアワミ連盟(AL)を率い、昨年の大規模な反政府デモで退陣に追い込まれたハシナ前首相とは長年、激しい権力闘争を続けた。現地メディアなどによると、ジア氏はハシナ政権下の18年に汚職の罪で実刑判決を受けて収監され、20年には健康状態を考慮されて実質的な自宅軟禁に移された。昨年の政変後に解放され、最高裁から汚職事件について無罪判決を受けたという。
ジア氏の夫はBNPの創設者で、大統領を務めたジアウル・ラーマン氏。同氏が81年に暗殺された後に政界入りし、84年に党首に就任した。
昨年の政変を受け、バングラデシュでは来年2月に総選挙が予定される。ALは総選挙への参加を認められず、BNPが勝利する可能性が高いとみられている。
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