【北京=田島如生】中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区は31日、台湾を取り囲んだ軍事演習が終了したと発表した。李熹報道官は「常に高度な警戒態勢を保ち、厳しい訓練を通じて戦闘準備を強化し続ける」と表明した。
東部戦区は29〜30日に台湾海峡や台湾の北部、南部、東部で軍事演習「正義使命―2025」を実施した。駆逐艦や爆撃機を展開し、実弾射撃や海上封鎖の訓練をした。31日の動きを巡っては軍や国営メディアは伝えていない。
李氏は「各任務を成功裏に終え、部隊の統合作戦能力を全面的に検証した」と述べた。「台湾の独立や分裂と外部による干渉のたくらみを断固として阻み、国家主権と領土の一体性を守る」と強調した。
中国の習近平（シー・ジンピン）指導部は台湾統一に向けた武力行使の選択肢を排除していない。頼清徳（ライ・チンドォー）政権を「独立分裂勢力」と敵視し、日米などを念頭に「外部勢力」の台湾問題への介入を警戒する。
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