
【バンコク=小西夕香】タイ観光・スポーツ省は6日までに、2025年にタイを訪れた外国人観光客数が前年比7.2%減の3297万人だったと発表した。カンボジアとの国境紛争や特殊詐欺に絡む治安への懸念、バーツ高などが影響した。
外国人客数で前年実績を下回るのは新型コロナウイルス禍の21年以来4年ぶりとなった。タイの観光産業は国内総生産(GDP)の2割弱を占めている。外国人客の減少は成長の下押し圧力となりやすい。
国別で減少幅が最も大きかったのは全体の1割を占める中国で、34%減った。25年1月に中国人俳優がタイで誘拐されてミャンマーの詐欺拠点に監禁された事件をきっかけに旅行を控える動きが広がった。
タイの通貨バーツは6日時点で1ドル=31バーツ台前半と4年ぶりの高水準で推移している。中国人客はタイの代わりに近隣のベトナムなどを選んでいるようだ。
マレーシアは前年比8.7%減だった。11月に国境を接するタイ南部で300年ぶりの規模とされる洪水が発生し、陸路で訪れる人が減った。
主要な国で増加幅が最も大きかったのはインドで、前年比17%増の248万人だった。インドとタイを結ぶ直行便が増えたことが影響した。タイ政府がインド人のビザ取得を免除したことも奏功した。
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