
【台北=龍元秀明】台湾の財政部(財政省)が9日発表した貿易統計によると、1月の輸出額は単月として過去最高の657億ドル(約10兆円)だった。前年同月比で69.9%増えた。人工知能(AI)向けのサーバーや半導体などの輸出が好調だった。
前年同月比でプラスとなるのは27カ月連続。品目別にはAI向けのサーバーを含む「情報通信機器」の輸出が2.3倍の287億ドルと大きく伸びた。半導体など電子部品が59.8%増の223億ドルで、金属類は22.3%増の25億ドルだった。
中華圏の春節(旧正月)に伴う連休の日程の影響で前年は1月の稼働日が少なくなる傾向にあったことも増加率の拡大につながった。
仕向け先別にみると、サーバーなどの主要な輸出先である米国が2.5倍の212億ドルで最大の割合を占めた。中国・香港向けは49.6%増の160億ドル、日本は37.2%増の29億ドルだった。

台湾の輸出先に占める米国のシェアは25年に中国・香港を上回り、年間ベースで26年ぶりに首位に立った。26年に入っても同様の傾向が続いている。
一方、台湾の1月の輸入額は63.6%増の468億ドルと1月として過去最高だった。品目別には電子部品が63.4%増の146億ドル、情報通信機器が3.5倍の98億ドルだった。
輸入相手の国・地域別にみると、中国・香港が54.5%増の95億ドルと最大で、韓国が75.9%増の66億ドルで続いた。韓国からはサーバーに搭載する半導体メモリーなどの輸入が増加傾向だ。日本は50.4%増の44億ドルだった。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は188億ドルの黒字だった。黒字額は前年同月比で87.7%増だ。特に対米貿易黒字額は3倍の171億ドルとなった。
台湾はトランプ米政権との貿易交渉が1月に合意に達した。半導体を巡り米国から関税の優遇措置を獲得することを優先して交渉を続けてきたため、日本や韓国と比べ半年近く遅れての合意となった。
台湾企業は半導体を中心に2500億ドルの対米投資を約束する。米国は台湾にかけていた20%の相互関税を既存税率と合計で15%まで下げる。米側と近く正式な協定を交わす見通しで、好調な対米輸出を下支えしそうだ。
米国から見ても台湾との貿易の存在感は増している。台湾メディアなどによると、台湾は25年1〜10月にメキシコ、カナダ、中国に続く米国の4番目の貿易相手となった。
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