北大西洋条約機構(NATO)は11日、デンマーク自治領グリーンランドを含む北極圏での警戒・監視活動を開始したと発表した。トランプ米大統領が「中ロの脅威」を理由にグリーンランド領有を主張する中、NATOが北極圏防衛に関与する姿勢を示して米欧の緊張を緩和させる狙いがある。

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 NATOの発表によると、「北極圏でのNATOのプレゼンス(存在感)を強化すること」を目的に、デンマークなど各国が個別に実施してきた警戒・監視などの活動をNATOで統合して実施し、さらにNATOの演習を行う。

 NATOのグリンケウィッチ欧州連合軍最高司令官は声明で、「(活動は)加盟国を保護し、世界でも最も戦略的に重要かつ環境的に困難な地域で、安定を維持するという決意を強調するものだ」と述べた。

 NATOによると今回の取り組みは、1月21日にスイスの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で行われたトランプ氏とNATOのルッテ事務総長の会談をふまえたもの。両者は北極圏でのロシアの軍事活動と中国の関心の高まりを考慮して、「NATOが北極圏の防衛についてより大きな責任を共同で負うべきだ」と合意したという。

 トランプ氏は1月17日には米国によるグリーンランドの領有に反対する欧州の8カ国に追加関税を課すと表明し、米欧の亀裂が深刻化していた。

 トランプ氏は21日、ルッテ氏と会談後、「将来の合意に向けた枠組み」で合意に至ったとして、欧州8カ国への追加関税を取りやめると発表していた。

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