
【ロンドン=渡部泰成】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は17日、中国発のネット通販SHEIN(シーイン)の正式調査に入ると発表した。欧州全域で児童の性的虐待を想起させるコンテンツなど違法な製品の流通を放置した可能性があり、同社の対応を調べる。
今回の調査はプラットフォーマーに違法コンテンツ対策を義務付けるデジタルサービス法(DSA)に基づく措置だ。
EU域内での違法商品の販売に対する同社の対応のほか、通販の利用に応じてポイントを付与する設計が招く依存症のリスクに対してどのような軽減策を講じているかが焦点となる。ユーザーに商品を推奨するシステムの透明性も調査の対象となる。
欧州委のビルクネン上級副委員長は声明で「EUでは店頭、オンラインを問わず違法製品の販売は禁止されている」と説明した。最終的にDSA違反を認定した場合、最大でグローバル売上高の6%の制裁金を科す可能性がある。
シーインのサイト上では子どものような見た目の成人向け人形や武器などの販売が相次ぎ発覚しフランスで問題となった。仏当局は昨年、一部商品について児童ポルノの疑いがあると指摘し、検察が捜査に乗り出していた。欧州委も昨年、違法商品の流通防止策について同社に情報提供を求めていた。
各国・地域は安価な中国製品の流入が自国の小売り企業の利益を圧迫することも警戒している。EUは2026年7月からこれまで免税対象だった150ユーロ未満の少額小包に対して課税を始める。フランスも独自の課税案を検討している。
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