ニューヨーク証券取引所(NYSE)のトレーダー(20日、ニューヨーク)=ロイター

【ニューヨーク=吉田圭織】米連邦最高裁がトランプ政権の相互関税について違憲とする判決を下したことを受け、20日の米株式相場は反発した。ダウ工業株30種平均は前日比230ドル(0.5%)高の4万9625ドルで取引を終えた。トランプ政権は代替の関税を発表したが、従来より企業の負担が減るとの期待から買いが入った。

ダウ銘柄ではアマゾン・ドット・コムやエヌビディアなどが上昇した。米最高裁は非常事態に経済取引を制限できる「国際緊急経済権限法(IEEPA)」を基に関税を課す権限は大統領にないとした。

IEEPAを根拠とした関税が否定されたことで、トランプ氏は20日、1974年通商法122条を根拠に10%の関税を課す大統領令に署名すると表明した。ただ、期間が限定されているほか関税の上限も決まっており、相互関税より企業の負担は減るとの見立てが広がった。

ダウ構成銘柄ではないが、衣料品のルルレモン・アスレティカは2%超、TJXは1%超上げた。小売りのターゲットは0.9%上げた。

米投資銀行ジェフリーズのマネージング・ディレクター、アニケット・シャー氏は顧客向けメモで、最高裁の判決は「米国の消費者向けセクターを後押しする」と指摘し、業界別では小売りや外食、アパレルなどが特に恩恵を受けると予想している。

S&P500種株価指数の業種別では、19日終値比で大半にあたる8つが上昇した。「通信」(3%高)が最も上げ、「一般消費財」(1%高)が続いた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1%近く上昇した。

グローバルXの投資ストラテジー責任者、スコット・ヘルフスタイン氏は「関税がなくなればインフレが抑えられ、米連邦準備理事会(FRB)が利下げをしやすくなる」とも分析している。金利低下の恩恵を受けやすい住宅関連株に買いが入り、ダウ銘柄のホーム・デポが1%ほど上げた。

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