ロシアによるウクライナ侵攻は、24日で開始から4年を迎えた。両国はトランプ米大統領の復権後、直接交渉によって終戦の道筋を探ってきた。だが、立場の隔たりは大きく、戦争はさらに長期化する可能性が高い。

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 国連機関によると、ウクライナでは4年間で、計1万5千人以上の民間人が殺害された。国外に出た難民は590万人、国内避難民も370万人に上り、絶え間ない空襲警報に市民の生活は脅かされ続けている。

 ウクライナは全領土の約2割をロシアによって占領されている。ウクライナ国防省と連携し、戦況を分析している団体「ディープステート」によると、昨年は新たに0.7%ほどが占領されたが、戦況はほぼ膠着(こうちゃく)している。

ロシアとウクライナの交渉は進むのか

 主な交渉の焦点は、東部ドネツク州の扱い。ウクライナは同州の2割強を支配下に収めており、前線を凍結した上で停戦する条件なら受け入れる意向だ。だが、ロシアは同州全域の占領をもくろんでおり、主張を後退させる兆候は見られない。

 トランプ氏は和平仲介に意欲を示し、ロシアのプーチン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領の双方に終戦を働きかけてきた。その結果、ロシアとウクライナは昨年5月に3年ぶりの直接協議を実施。両者はこれまで計6回にわたって議論を重ねてきたが、目立った成果は出ていない。

 今後停戦に至った後に、ロシアの再侵攻を防ぐための「安全の保証」についても協議が続く。ウクライナは米国に「20~50年」の関与を求めているが、米国は「15年」を提案しており、ここでも立場の違いが見られる。

 また、英仏など「有志連合」のウクライナ領への駐留については、ロシアが受け入れない考えを明確にしており、この点も今後、協議が続けられるとみられる。

 今後は、ロシア、ウクライナともに、トランプ氏の機嫌を損ねないよう直接協議に応じる姿勢を保ちつつ、前線でいかに優位に戦いを進め、自国に有利な形で協議に臨めるかが重要になる。

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