
【イスタンブール、エルサレム=共同】イスラエル軍は27日、イラン各地で核関連施設や重工業施設を空爆した。イラン革命防衛隊は、米イスラエルと関係する中東地域の工業拠点への報復を宣言した。
28日で米イスラエルによる先制攻撃から1カ月。トランプ米政権が戦闘終結を模索する中、イスラエルはイラン軍事産業の弱体化を狙って攻撃を急いでおり、米イランの交渉に影響する可能性がある。
イランメディアによると、攻撃されたのは西部アラクの重水炉、中部ヤズド近郊のウラン精鉱(イエローケーキ)製造施設のほか、中部イスファハンと南西部フゼスタン州の製鉄所、イスファハン州の発電所2カ所など。イランのアラグチ外相は発電所攻撃を10日間延期するとした米国の主張と「矛盾している」とX(旧ツイッター)で非難した。
トランプ米大統領は27日「イランは壊滅的な打撃を受けており、取引をしたがっている」と改めて主張した。ウィットコフ和平交渉担当特使は同日、イランとの交渉について「今週中に実施されると考えている。期待している」と述べた。
ルビオ米国務長官は米国が戦闘終結に向けてイランに示した15項目計画について返答を受け取っていないと述べた。地上部隊を投入せずに軍事作戦の目的を達成できると強調。米ニュースサイト、アクシオスによると、戦闘が2〜4週間続くとの見通しを示した。
米メディアは、イランが発射したミサイルがサウジアラビアの空軍基地に着弾し米兵12人が負傷したと報じた。うち2人は重傷とみられる。
イスラエル軍のザミール参謀総長は27日「イラン攻撃のペースを加速させる」と語った。イスラエル軍は声明で、重水炉はプルトニウム製造の主要拠点だったと主張。昨年6月にも攻撃したが「再建が繰り返し試みられていた」と述べた。ウラン精鉱製造施設は「核開発計画で極めて重要な施設だった」とした。
イランメディアによると、イスファハンの製鉄所攻撃では1人が死亡した。原子力庁は重水炉とウラン精鉱製造施設で汚染はないと説明した。
イランは27日もイスラエルやペルシャ湾岸のアラブ諸国に向け、ミサイルや無人機を発射した。
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