ウォール街

【NQNニューヨーク=稲場三奈】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比289ドル44セント高の4万6630ドル95セントで推移している。米国とイランの軍事衝突が終結に向かうとの観測から、株式には引き続き買いが入っている。

トランプ米大統領は1日朝、自身のSNSへの投稿で、イランの大統領が「先ほど米国に対して停戦を求めてきた」と主張した。エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が開放され、安全な状態になったときに要求を検討するとの考えも示した。

トランプ氏は1日、ロイター通信の取材に対して、米国が「かなり早くイランから撤退する」と語った。前日には、軍事作戦が2〜3週間以内に終わるとの見通しも示していた。トランプ氏は米東部時間1日午後9時にイランに関する演説を予定している。

イランのペゼシュキアン大統領が3月30日に欧州連合(EU)のコスタ大統領と電話協議した際に、米国などが侵略を再開しないといった条件が満たされれば、「戦争を終わらせる意思がある」との考えを示したと前日には伝わっていた。市場では双方が衝突の激化を回避する方向に動いているとの見方が強まっている。

1日の米原油先物市場で、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物は前日終値を下回って推移している。中東情勢を巡る不透明感は残るものの、株式市場では投資家のリスク回避姿勢が後退している。

1日朝発表の2月の米小売売上高は前月比0.6%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.5%増)を上回った。米民間雇用サービス会社ADPが同日発表した3月の全米雇用リポートでは、非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比6万2000人増と、市場予想(3万9000人増)以上だった。

市場では、「中東での衝突が始まった後も米労働市場が堅調さを保っていたことを示した」(SIAウェルス・マネジメントのコリン・チェシンスキ氏)との受け止めがあった。米経済の底堅さが意識されたことも株式相場を支えている。

個別では、ボーイングやキャタピラー、ゴールドマン・サックスが高い。ウォルト・ディズニーとスリーエム(3M)も買われている。半面、シェブロンとビザが安い。前日に四半期決算を発表したナイキは大幅安となっている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。

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