【動画】ポルトガル・リスボン観光名所のケーブルカーが脱線多数死傷=ロイター、真野啓太撮影

 ポルトガルの首都リスボン中心部で3日、観光客に人気のケーブルカー・グロリア線の車両が脱線して建物に衝突し、16人が死亡した。同国のモンテネグロ首相が4日発表した。負傷者は20人以上に上るという。

 地元テレビ局SICによると、事故は現地時間3日午後6時5分ごろに発生。同局は目撃者の話として「ものすごい速さでケーブルカーが斜面を下り、建物にぶつかって大破した」と伝えた。車両は約40人乗りで、事故当時は多数の乗客が乗っていた。

 被害者にはドイツ人や韓国人など多くの外国人が含まれているが、在ポルトガル日本大使館によると、現地時間4日朝の時点で日本人が巻き込まれたという情報は入っていない。

 地元観光協会のホームページなどによると、グロリア線は1885年に開業し、全長は約300メートルで、勾配は最大17度で、高台の観光名所「サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台」と市中心部の広場を結ぶ。2018年にも脱線事故が起きたが、死者は出なかったという。

 ポルトガル政府は事故を受け、4日は国として喪に服すことを決定。レベロデソウザ大統領は、「悲劇に見舞われたご遺族に哀悼の意を示すとともに、速やかな原因の解明を望む」と声明を発表した。

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