米サービス業景況感は堅調=AP

【ニューヨーク=佐藤璃子】米サプライマネジメント協会(ISM)が4日発表した8月の米非製造業(サービス業)景況感指数は前月から1.9ポイント上昇し、52.0となった。2月以来、6カ月ぶりの高水準を記録した。好不況の分かれ目となる50を3カ月連続で超え、ダウ・ジョーンズまとめの市場予想(50.8)も上回った。

項目別では、新規受注指数が前月比5.7ポイント上昇し56.0となった。事業活動・生産を表す指数は同2.4ポイント上がり55.0、雇用指数は同0.1ポイント上がり46.5となった。

米ネーションワイドのシニアエコノミスト、ベン・エアーズ氏は「サービス業は8月、堅調な消費者需要に支えられ、予想を上回る成長を記録した」と指摘する。家計での支出削減傾向がみられる中でも、サービスへの支出は多くの米消費者にとって依然として優先度が高いとの見方を示した。

調査したISMのスティーブ・ミラー氏は、企業が年末商戦向けの準備を進めていることが事業活動や輸入の拡大の一因となった可能性を指摘した。

なお、調査対象の企業からは引き続き関税政策による影響を不安視する声があがった。「コスト面でアジアや南米からの輸入品が関税の影響を受けている。10月には売上原価に全面的な影響が出ると見込む」(宿泊・飲食サービス)「現在、あらゆる意思決定において関税の影響が優先事項となっている」(小売業)との回答があった。

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