インドネシアでは先月25日から議員への高額な手当の支給など政府に対する不満を背景としたデモや、その混乱に乗じた暴動が各地で激化し、地元メディアによりますとこれまでに10人が死亡しました。
首都ジャカルタでは4日、暴動によって壊れたバス停などを修理する作業が行われ、ここ数日は暴動に至るような事態はなくなりましたが、依然として、デモは続いています。
地元メディアによりますと、警察は3日、事態の収拾に向け、デモが激化するきっかけになった警察車両によるバイクタクシーの運転手の死亡事案に関わった警察官を免職処分にすることを決めたほか、政府は来年、新たな増税を行わない方針を示しました。
それでも、市民の不満は収まっておらず、SNSなどでは政府に対して、死亡事案の真相解明や労働者の適正な賃金の確保を求める声などが強まっています。
デモに参加している複数の学生団体は4日NHKの取材に対し「政府が要求を受け入れなければデモを続けるつもりだ」と話していて、事態が収束に向かうのか予断を許さない状況です。
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