
【NQNニューヨーク=矢内純一】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まった。午前9時35分現在は前日比153ドル40セント高の4万5064ドル66セントで推移し、昨年12月に付けた最高値(4万5014ドル)を上回っている。
著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社が株式を新規に取得したことが明らかとなったユナイテッドヘルス・グループが大幅に上昇し、指数を支えている。米連邦準備理事会(FRB)の9月の利下げ期待も引き続き強い。
ユナイテッドヘルスは一時12%あまり上昇した。バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが14日に米証券取引委員会(SEC)に提出した6月末の保有銘柄リストで、ユナイテッドヘルス株を新規に取得していたことが判明した。著名投資家の保有を手掛かりに追随買いが入っている。
朝発表の7月の米小売売上高は前月比0.5%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致した。6月分は上方修正された。8月のニューヨーク連銀製造業景況指数は11.9と市場予想(1.8)を大幅に上回った。米景気に対する懸念を和らげる結果になったことも投資家心理の支えとなっている。
トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は15日、米アラスカ州で会談する。ロシアとウクライナの停戦交渉の先行きを見極めたいとの雰囲気もある。
そのほかのダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやメルク、ナイキが上昇している。アマゾン・ドット・コムやトラベラーズも高い。半面、シスコシステムズやキャタピラーが下落している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。前日に米政権が出資を視野に協議しているとの報道があったインテルに買いが続いている。半面、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)が大幅に下落。前日に2025年5〜7月期決算とあわせて発表した8〜10月期の収益見通しが市場予想に届かず、売りが膨らんでいる。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。