【ワシントン=共同】トランプ米大統領は6日、自身の交流サイト(SNS)への投稿で、中西部シカゴへの州兵や連邦軍の派遣を示唆した。ベトナム戦争を舞台にしたフランシス・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」をもじった加工画像と共に「なぜ戦争省と呼ばれるのか、シカゴは知ることになるだろう」と脅した。
トランプ氏は5日、国防総省を「戦争省」と呼ぶことを認める大統領令に署名。同盟国や敵対国に米国の「強さ」を示すと説明したが、シカゴを抱えるイリノイ州のプリツカー知事はX(旧ツイッター)で「米国の大統領が米国の都市と戦争を始めると脅している。これは異常だ」と批判した上で「独裁者になりたがっている人物に屈することはない」と反発した。
トランプ氏の投稿には、帽子とサングラスを着けて映画の登場人物に扮したトランプ氏と、ヘリコプターの編隊がシカゴの街に向かう様子が写っているほか、映画の有名なせりふをもじって「朝の強制送還のにおいが大好きだ」との文言が記されている。
トランプ氏は治安改善の名目で、西部ロサンゼルスと首都ワシントンに州兵や連邦軍を派兵。いずれも野党民主党首長がいる都市で、民主党には治安維持能力がないとアピールしている。
【関連記事】
- ・米首都ワシントン、州兵派遣でトランプ政権を提訴 「違法な軍事占領」
- ・トランプ氏「戦争省」構想、大統領令に署名 正式変更は議会承認必要
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。