ボルソナロ前大統領=ロイター

【サンパウロ=共同】ブラジル最高裁は15日、クーデターを計画した罪などに問われたボルソナロ前大統領らの判決を9月2〜12日に言い渡すと決めた。ボルソナロ氏は否認を続けているが、地元メディアによると、最長で43年の禁錮刑を科される可能性がある。

トランプ米大統領は関係が近いボルソナロ氏の裁判を「魔女狩り」と呼び中止を要求。米国がブラジルからの輸入品に50%の関税を課す措置の根拠にもなっている。米政権は裁判を担当する最高裁判事にビザ発給を制限する制裁を科すなど圧力を強めており、有罪判決が出れば反発は必至だ。

判決を言い渡されるのは計8人で、ボルソナロ氏の「右腕」とされたトレス元法相やブラガネット元国防相も含まれる。

地元メディアによると、判決には不服を申し立てることも可能。その場合は10月末までに審理され、年内に判決が確定する見込み。

2019〜22年に大統領を務めたボルソナロ氏は過激な言動から「ブラジルのトランプ」と呼ばれ、第1次トランプ政権時に関係を深めた。22年の大統領選でルラ現大統領に敗北後、ボルソナロ氏の支持者が連邦議会などを襲撃する事件が発生。検察はボルソナロ氏らがルラ政権発足の阻止を狙ったクーデターを計画したとして起訴した。

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