ニューヨークのウォール街=遠藤啓生撮影

【NQNニューヨーク=川上純平】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前週末比24セント高の4万5401ドル10セントで推移している。労働市場の減速を受けて米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動くとの期待が相場を支えている。ただ、週内に物価指標の発表を控えて様子見の投資家も多い。

先週末発表の8月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回った。FRBが16〜17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを再開するのは確実とみられている。一部では利下げ幅が通常の倍の0.5%になるとの見方もあり、投資家心理を下支えしている。

もっとも、米株相場の上値は重い。米景気の悪化が警戒され、主力株への買いの勢いが鈍い。10日に8月の米卸売物価指数(PPI)、11日に米消費者物価指数(CPI)が公表されるのを控え、大幅利下げの可能性や年内の利下げ回数を見極めようと様子見の雰囲気も強い。

エヌビディアやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトといったハイテク株の上昇が目立つ。ユナイテッドヘルス・グループも高い。半面、ベライゾン・コミュニケーションズやスリーエム、メルクは安い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。

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