これは国連のグテーレス事務総長が9日、記者会見で発表したものです。

去年の世界の軍事費は、前の年から9%以上増え、過去最高の2兆7000億ドル、日本円にしておよそ398兆円に達しました。

報告書は、この4%にも満たない930億ドルがあれば、2030年までに世界の飢餓を終わらせることができるなどとして、軍事費が増え続けるなか、持続可能な開発目標SDGsの達成に必要な資金が不足していると指摘しています。

記者会見でグテーレス事務総長は「軍事支出のほんの一部を振り向けるだけで、格差を埋めることができる。子どもたちを学校に通わせ、医療体制を強化し、最も弱い立場の人々を保護することができる」と訴えました。

ただ、世界の軍事支出をめぐっては、アメリカのトランプ大統領の求めに応じる形で、NATO=北大西洋条約機構の加盟国が国防費などを、GDP=国内総生産の5%に引き上げることで合意するなど増額の動きが続いています。

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