
【ワシントン=共同】英紙フィナンシャル・タイムズは13日、中国政府がトランプ米大統領を正式に北京に招待し、習近平国家主席との会談を要請したと報じた。米側は回答していないという。貿易や合成麻薬フェンタニル流入の問題で大きな隔たりがあり、トランプ氏の訪問が実現するかどうかは不透明としている。
ルビオ国務長官とヘグセス国防長官は最近、それぞれ中国の王毅外相、董軍国防相と電話やオンラインで会談した。ベセント財務長官が近くスペインのマドリードで中国の何立峰副首相と会談する予定で、その結果次第では10月末に韓国で開幕するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の直前に訪中が実現する可能性があるとしている。
駐米大使を務めた崔天凱氏が今月、ワシントンを訪問し、首脳会談実現に向けて米当局者と会談した。首脳会談に先立ち、ルビオ氏の訪中も検討されており、ホワイトハウス当局者は「トランプ氏が会談に前向きな姿勢を示した」と語った。
ただ米中間の事前協議の進展が不十分なため、APEC期間中に会場で控えめな首脳会談を行う可能性が高まっているとの見方も出ている。
関係者は大きな障害として、フェンタニル製造に使用される化学物質の輸出を厳しく取り締まらない中国に米国がいら立っていると指摘。中国側はフェンタニル関連の関税を米国が撤廃するのと同時に行動すると主張し、対立が続いている。米国ではフェンタニル乱用が社会問題化している。
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