金正恩総書記の妹、金与正朝鮮労働党副部長=ロイター

【ソウル=小林恵理香】北朝鮮の朝鮮中央通信は14日、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長らが15日からはじまる米韓の軍事演習や日米韓の共同訓練に反発する談話を出したと報じた。

金与正氏は米韓や日米韓による訓練の実施は「北朝鮮への敵対姿勢の誇示」であり「無謀な力自慢は良くない結果をもたらす」と主張した。朝鮮労働党中央軍事委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)副委員長も談話を出し「危険ないたずらには責任ある選択をする」と対抗措置をとる可能性を示唆した。

米韓は15〜19日に北朝鮮の核・ミサイルの脅威に米国の核戦力と韓国の通常戦力で対処する机上演習「アイアンメイス」を実施する見通しだ。日米韓も同じ期間に海空やサイバーなど複数の領域にまたがる共同訓練「フリーダム・エッジ」を実施する。

北朝鮮は現在、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星20」の開発を進めている。9日には火星20にも搭載を想定する固体燃料式エンジンの開発が最終段階にあるとも明らかにしている。今後新型ICBMの発射実験に踏み切る可能性もある。

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