
写真はイメージです Paula VV/Shutterstock
<プールから上がったら塩素にかぶれて発疹ができたと訴えて素肌の写真を投稿した女性に対し、ネットでは「別の病気」を指摘する声が相次いだ>
アメリカ北東部に住む20代女性の身体にできた、ひどい「発疹」がネットで話題になっている。彼女は当初、これはプールで塩素にかぶれたせいでできたものだと考えていたが、その写真をネットに投稿したところ、見た人から別の意見が寄せられたのだ。
■【写真】「プールの塩素で肌がブツブツに」20代女性の投稿写真には、ネット民が「別の病気」だと見抜けた特徴が
Redditユーザー「u/survivorsavedmylife」は、マサチューセッツ州ケープコッドでの休暇の後、左腕に発疹ができているのを発見した。8月17日、彼女は「楽しいはずだったバケーションなのに、泳いだ後に塩素かぶれができてしまった」というタイトルの投稿とともに写真をRedditに共有した。
「最初は小さくて、じんましんのようだった」と彼女は本誌に語った。「ちょうど泳いだ直後だったし、塩素に敏感な人がいることも知っていたので、塩素のせいだろうと考えていた」
彼女の投稿は拡散され、多くのコメントも寄せられた。その間にも発疹は腕のあちこちに広がっていた。最初はプールが原因だと思っていた彼女だが、Redditでは別の見方をする声が上がっていた。
そして最初の投稿の翌日、彼女は続報を投稿した。やはり発疹の原因は塩素ではなく、「帯状疱疹」だったというものだ。
「塩素かぶれ」とは明らかに違う特徴が
彼女の投稿によれば、最初はかかりつけ医が「ツタウルシ」か「帯状疱疹」を疑い、翌日の診察まで抗ヒスタミン薬を服用するよう指示したという。しかし、改めて写真を精査した医師が再度連絡をしてきた。「彼は電話をかけ直してきて、90%の確率で帯状疱疹だと話した」と彼女は書いている。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、帯状疱疹(英語名:shingles)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus)が再活性化することで発症する。このウイルスは、水ぼうそうの原因でもある。
発疹は通常、体の片側や顔に現れ、水ぶくれとなった後、7〜10日ほどでかさぶたになり、2〜4週間ほどで治癒する。ちなみに、最初に彼女が考えたように塩素にかぶれたのであれば、片側ではなく塩素に触れた体の両側に同じように発疹ができるのが一般的だという。
高齢者が発症することが多く、合併症として「神経痛」が残るケースもある。ただし、40歳未満でこの合併症が起こるのはまれとされている。しかし、今回の投稿を行った22歳の女性は「外出や用事を済ませることはできるレベル」ではあるものの、神経痛があるという。
帯状疱疹が直接的に他人に感染することはないが、ウイルス自体は感染する可能性がある。水ぼうそうにかかったことがなくワクチン未接種の人は、帯状疱疹にかかっている人からウイルスが感染し、後に帯状疱疹を発症する可能性があるという。
感染は主に水ぶくれの液体に直接触れることで起きるが、まれに発疹から空気中に飛散した粒子を吸い込むことで感染する場合もある。なお、水ぼうそうの患者のほうが、帯状疱疹の患者より感染力は強い。
自分もネットの意見に助けられたという声が
この女性は、医師の診断前に「帯状疱疹では」と指摘してくれたRedditユーザーに感謝を述べた。他のユーザーからも、オンラインコミュニティの助言によって診断に至ったという体験談が寄せられている。
あるユーザーはこんな経験を明かした。「去年、別のスレッドで『この腹痛、病院行ったほうがいい?』って相談して、症状を説明したら、何人かが『虫垂炎の可能性があるから救急に行け』って言ってきた。実際、虫垂炎だったんだ。本当に感謝している」
また別のユーザーは、今回の女性の投稿のおかげで自分の発疹が帯状疱疹だと判明したと語っている。
「信じられない! 昨夜あなたの投稿を見てコメントも読んで、自分の発疹のことが気になったんだ。数日前から『ウルシかぶれかな』と思っていたけれど、それにしては痛いし、何か違う感じだった。投稿を見たおかげで今日救急外来に行ったら、自分も帯状疱疹だった。投稿ありがとう。本当にタイミングがよかった」
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