国連教育科学文化機関(ユネスコ)は10日、インド・ニューデリーで開かれた政府間委員会で、イタリア料理を無形文化遺産に登録することを決めた。イタリアのメローニ首相は登録を受け、「私たちの存在とアイデンティティーをたたえるものだ」と称賛した。
メローニ氏は首相就任以来、「メイド・イン・イタリア」戦略を掲げ、自国製品やブランドの保護と振興を看板政策の一つとして推進してきた。食はその大きな柱で、政府はイタリア料理を「家族や地域コミュニティーを結びつける社会的儀礼」と位置づけ、無形文化遺産への登録を進めてきた。
登録決定を受け、メローニ氏はSNSに投稿したビデオ演説で「イタリア人にとって料理は、単なる食べ物やレシピではない。文化であり、伝統であり、仕事であり、豊かさだ」と語り、料理文化の重要性を強調した。
「偽カルボナーラ」に激怒したイタリア農相
イタリア料理をめぐっては、ロッロブリージダ農相が11月、ベルギー・ブリュッセルの欧州議会内の売店で、「カルボナーラ」と銘打ったパスタソースが販売されていることに激怒した。
ベルギーの会社が製造したとするそのソースには、ラベルにイタリア国旗が描かれている一方、伝統的なレシピにはないパンチェッタ(塩漬けの豚肉)が含まれているとSNSに投稿。「こうした商品は最悪な『イタリア風』の例だ。欧州議会の売店の棚に並んでいることは受け入れがたい」と記し、調査を求めた。
ロッロブリージダ氏は無形文化遺産登録を受け、SNSに「ついに正式決定! イタリアは勝利を収めた。みんなが祝うべきお祭りだ」と喜びをつづった。
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