
月の名所として知られる桂離宮(京都市西京区)に大きな声が響いた。「火事だ!火事だ!」。敷地内の茶室「松琴亭(しょうきんてい)」で火災が起き、御殿に飛び火する――。そんな想定で23日、宮内庁京都事務所、皇宮警察本部京都護衛署、西京消防署が合同で消防訓練をした。約50人が参加した。
宮内庁職員が出火を発見し、通報や避難誘導、初期消火をした。続いて皇宮警察と西京消防署が放水した。「圧力を上げて」「角度を上げて」などの指示が飛んだ。

訓練後、西京消防署の加藤勝也署長は「桂離宮は木造建物と樹木が多く、火が回りやすい。早期発見と初動対応が大事だ」と話した。
西京消防署によると、市内の今年の火災は22日時点で280件。前年同日より21件多い。このうち、飲食店の火災は9日時点で28件で、過去最多だった23年の24件を上回っているという。

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