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<ドジャース6−9フィリーズ>現地時間9月16日(日本時間9月17日)ドジャースタジアム

ドジャース大谷翔平投手(31)は、本拠地ドジャースタジアムでのフィリーズ戦に先発し、5回68球で無安打無失点、と前日にナ・リーグ東地区を制したフィリーズを相手に圧巻の投球だった。

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打っても3試合ぶりとなる50号本塁打を放ち、メジャー史上6人目となる2年連続大台に到達した。

しかし、大谷が降板するとドジャース投手陣がまたしても攻略されてしまい、まさかの6ー9の逆転負けであった。

ドジャースは連日の逆転負けに加え、ここ数試合の中継ぎ陣の投壊もあったので、試合後に大谷選手がポストシーズンでの救援起用に外野守備とフル回転する覚悟を口にすると、ロバーツ監督の会見では、大谷選手が放った50号本塁打に関しての質問などなく、ポストシーズンに向けての質問ばかりであった。現状のドジャース中継ぎ投手陣が安定感を欠いているためだと感じた。

大谷選手が外野守備に関してコメントをした理由は、先発投手がその降板後も指名打者として打席に立つことができる「大谷ルール」については、救援投手の場合には適用されないため、救援投手として登板した場合には、その降板後も引き続き打席に立ち続けるためには、外野手などの守備につくことが必要となることにある。
ナ・リーグ西地区首位のドジャースは2位パドレスと2ゲーム差。レギュラーシーズンであれば、まだ心理的に余裕はある。しかし、負ければ終わりのポストシーズンでは勝敗の重みが大きく異なる。ドジャースとしては不本意だろうが、大谷選手が前回のWBCと同様に9回のマウンドで投球する姿だけではなく、外野手として奮闘する姿が見られる可能性が高まりつつある。

不安しかないドジャースに、さらに追い打ちをかけそうな発言が対戦したフィリーズから聞かれた。
大谷選手と本塁打王争いをしているシュワーバー選手は「支配的な投球をしていた」と称賛する一方で「ポストシーズンを前に大谷投手の投球を実際に打席で見ることができたのは本当に良かった。実際に彼の球種の変化の動き方、手元からのボールの飛び出し方などを見て、感じることができたからね」と語った。

レギュラーシーズン最終月となる9月のチーム状態はプレイオフに大きく影響を与える。現状のドジャースを見て、ワールドシリーズ連覇を予想する人は少ない。
ロバーツ監督はリーグ勝率2位の確保を最優先事項としていたが、現状は地区優勝を勝ち取るのがやっとだと思われる。リーグ勝率3位となれば、ポストシーズンの初戦は3試合制となるワイルドカード、山本由伸投手にスネル投手の先発ローテー入りの可能性は高く、残り1枠をグラスノー投手、カーショー投手に大谷投手の誰かが担うことになる。地元メディアは「仮に大谷投手が投げずにドジャースがシリーズ敗退した場合、ファンの不満は爆発するはずだ」と分析する。

まずはポストシーズン進出決定が最優先事項だが、今シーズンは昨年以上に大谷選手が投打でフル回転し、大活躍をしなければ勝利が遠のいてしまう未来しか見えない。払拭するには中継ぎ陣の奮起、安定した投球を残り試合で証明しなければならない。

【大谷翔平選手の外野手出場経歴】
日本ハム時代の2013年、2014年に計62試合
エンゼルス時代のメジャーでは「大谷ルール」がなかった2021年に7試合

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