■東京2025世界陸上選手権(17日、国立競技場)「100m エキシビションレース」
東京デフリンピック(11月15~26日、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場ほか)の開催を前に、デフアスリート15人が国立競技場で行われている東京2025世界陸上の100mエキシビションレースに参加した。
本大会に出場する短距離の佐々木琢磨(31、仙台大学TC)、山田真樹(28、ぴあ)ら男子8人、中長距離の岡田海緒(27、三菱UFJリサーチ&コンサルティング)ら女子7人が国立競技場のトラックを駆け抜けた。
22年のデフリンピック100mで金メダルを獲得した佐々木はセカンドベストの10秒64(+0.2)をマーク。「こういった雰囲気がとても好きだと実感しました。(10秒64というセカンドベストに)周りの方々がいい雰囲気を作ってくださったからこそ自分自身も心を燃やして走ることができました」と大観衆の中での走りを笑顔で振り返った。
山田は前々回のトルコ大会(2017年)200mで金メダルを獲得、今大会は4種目に出場を予定している。「特別な時間を作ってくださった皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。自分と同じ400mの中島佑気ジョセフ選手の(準決勝の)走りを見て、今まで世界大会を見てきた中でもトップに入るくらい熱い気持ちになりましたし、心が動かされました。明日(18日)が決勝なので精一杯応援したいという気持ちですし、彼と同じように最後の最後まで諦めないという姿をデフリンピックでもできればと思います」。
前回1500mで銅メダルの岡田は「レースが終わった後も拍手や『頑張れ』という手話をしてくれてすごく嬉しかったです。3000m障害の三浦龍司選手を私も同じ中距離として応援してきたんですけれども、夢や勇気をもらうことができました。次は自分たちの番だと思っています。しっかり頑張ってきます」と本番に向け意気込んだ。
東京デフリンピックは11月15日に開幕、70~80の国と地域から約3000人の選手が参加するする。
【100m エキシビションレース出場選手とデフリンピックエントリー種目】
■男子
佐々木琢磨 100m、200m、4×100mR
山田真樹 200m、400m、4×100mR、4×400mR
坂田翔悟 100m、4×100mR
冨永幸佑 100m、4×100mR
岡本隼 4×100mR
長谷川翔大 4×100mR
足立祥史 400m、4×100mR、4×400mR
荒谷太智 4×400mR、4×400mMixR
■女子
猿樂彩香 100m、200m、4×100mR、4×400mR
生井澤彩瑛 100m、200m、4×100mR、4×400mR
岡田海緒 800m、1500m、4×400mR
門脇翠 4×100mR、4×400mMixR
今野桃果 200m、4×100mR
上森日南子 走幅跳
島倉杏奈 4×400mR、4×400mMixR
【デフリンピック】
デフリンピックとは「デフ+オリンピック」。デフとは英語で「耳が聞こえない」という意味で、聴覚障がいのあるアスリートの国際的なスポーツ大会のこと。第1回は1924年にフランスで行われ、今年11月15日から行われる東京大会は100周年の記念すべき大会で、日本では初開催となる。駒沢競技場を中心に21競技が行われ、70~80の国と地域から約3000人の選手が参加する。
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