陸上男子400メートルの23歳の中島選手は、世界選手権の予選で44秒44の日本新記録をマークし、準決勝では44秒53のタイムで3組の2着に入って、34年前の東京大会の高野進さん以来となる決勝に進んでいました。

18日行われた決勝で中島選手は、後方からレースを進めて8人中8番手で最後の直線に入りましたが、フィニッシュ直前で前を走る2人を抜いて6位に入賞しました。

タイムは44秒62でした。

34年前の高野さんは7位だったため、中島選手の6位はこの種目の日本選手として過去最高の記録となりました。

金メダルはボツワナのブサングコレン・ケビナシッピ選手で、タイムは43秒53でした。

中島佑気ジョセフ「究極の精神力の勝負」

中島佑気ジョセフ選手は「決勝進出を目標にしてきて、ようやく夢に見てきた決勝の舞台で、しかも、地元の東京で走ることができて本当に幸せだったがメダルを取りたかった。悔しいという感情が全部終わった後に出てきた」と振り返りました。

また「世界の『頂』を目指すこの最高の戦いの中で、最高のパフォーマンスを発揮しようと思ったが、力足らずだった。最後になんとか追いついて6番だったが、前半でかなり前に行かれてしまい悔しい」と話しました。

そして「決勝の舞台を経験できて、世界のメダルを取る選手との差が明確になったし、ほかの選手と比べてどこが足りていないのかが、今後、自分の中でしっかり分析できる」と話したうえで「400メートルは本当にきついので、ほとんど選手が体を消耗している中でどれだけもう1段階上げられるか、究極の精神力の勝負だった。そういったところを経験できたのは、本当によかったと思うし、まだまだ先は長いので、メダルを目指していきたい」と話していました。

さらに「ここに来るまでにいっぱい失敗をしてきて、試合前にどこかで自分は本当にファイナリストになるのに十分な存在なのか不安があったが、会場のみなさんの後押しがあったからこそ、自分の殻を破れた」と大観衆の応援に感謝の思いを語っていました。

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