<きょうの一番>新小結 安青錦 曙以来2人目の快挙

最速で三役へと駆け上がってきた新小結 安青錦は10日目に勝ち越しを決めました。

序ノ口から負け越しがないまま、新三役場所で勝ち越すのは元横綱 曙以来、2人目の快挙となりました。

年6場所制が定着した昭和33年以降に初土俵を踏んだ力士で、序ノ口から負け越しがないまま、新三役に昇進したのは▽元横綱 曙と▽鳴戸親方の元大関 琴欧洲、それに▽安青錦の3人です。

このうち、新三役の場所でも勝ち越したのはこれまで曙だけでした。

安青錦は新小結として臨んだ今場所、大関 琴櫻を破るなど低い姿勢を保って前に攻める持ち味の相撲を存分に発揮し、7勝2敗で迎えた10日目は伯桜鵬と対戦しました。

安青錦は立ち合いで左を差して相手の出足を止め、右ものぞかせながら頭を上げずに前に出て、相手に何もさせず、寄り切りで勝ちました。

5日目から6連勝として、負け越しがないまま新三役の場所で勝ち越しを決め、曙以来、2人目の快挙となりました。

安青錦は「勝ち越してもこれからあるので。師匠からも考えすぎないように今までどおりやれと言われて、そのとおりやっている。自分の相撲を一番一番取って来場所につながるようにしたい」と、もはや勝ち越しでは満足していない様子で淡々と話しました。

八角理事長は「攻めが止まらなくなっている。内容がよく、立派な大関候補だ」と評価しました。

これまでも数々のスピード記録をうち立ててきた安青錦。

立ち止まることなく突き進む21歳が、この先にどんな景色を見せてくれるのか、場所を追うごとにその期待が高まります。

力士の談話

横綱 豊昇龍は先場所金星を許した平幕の若元春を危なげなく退けただ1人、10連勝で単独トップを守り「集中してやった。落ち着いて取れて良かった。1日一番、大事にしていきたい」と話していました。

横綱 大の里は23日も馬力を生かして先場所敗れた琴勝峰に「突き出し」で勝って1敗を守り「相手の動きが見えていた。しっかり集中できている。目の前のことだけに集中してやっていきたい」と表情を変えませんでした。

隆の勝に敗れて2敗に後退した平幕の正代は「しっかり当たれたがそこから続かなかった。相手の攻めを受けてしまった。中に入って止めないと」と振り返っていました。

今場所で大関昇進を目指す関脇 若隆景は平幕の平戸海に寄り切られて5敗目を喫し「先に攻められたので、そこを反省してあしたしっかり集中したい。切り替えてまたあした」とことばを絞り出しました。

中入り後の勝敗

▽十両の欧勝海に獅司は、欧勝海が「寄り切り」で勝って、勝ち越しを決め、十両の優勝争いの首位に並んでいます。

▽錦木に翔猿は、錦木に「勇み足」があって、翔猿が勝ちました。

▽朝紅龍に友風は、朝紅龍が「はたき込み」。

▽竜電に明生は、返り入幕の竜電が「送り出し」で勝って、勝ち越しを決めました。

▽時疾風に湘南乃海は、時疾風が「寄り切り」。

▽御嶽海に新入幕の日翔志は、御嶽海が「上手投げ」。

▽藤ノ川に佐田の海は、佐田の海が「上手出し投げ」。

▽狼雅に宇良は、宇良が「押し出し」。

▽正代に隆の勝は、隆の勝が「押し出し」で勝って、3場所連続の勝ち越しを決めました。正代は2敗に後退しました。

▽欧勝馬に美ノ海は、欧勝馬が「押し出し」。

▽金峰山に阿武剋は、金峰山が「押し出し」。

▽草野に大栄翔は、大栄翔が「突き出し」。

▽一山本に翠富士は、翠富士が「下手投げ」。

▽王鵬に熱海富士は、王鵬が「押し出し」熱海富士は負け越しです。

▽阿炎に玉鷲は、阿炎が「押し倒し」で勝って今場所の初勝利を挙げました。

▽豪ノ山に高安は、高安が「寄り切り」。

▽安青錦に伯桜鵬は、安青錦が「寄り切り」で勝って、新小結の場所で勝ち越しを決めました。

▽平戸海に若隆景は、平戸海が「寄り切り」。

▽霧島に大関 琴櫻は、琴櫻が「寄り切り」。

▽琴勝峰に横綱 大の里は、大の里が「突き出し」で勝って1敗を守りました。先場所優勝した琴勝峰は、負け越しが決まりました。

▽横綱 豊昇龍に若元春は、豊昇龍が「すくい投げ」で勝って、初日から10連勝としました。

大相撲秋場所は、10日目を終えて横綱 豊昇龍が1人全勝。

1敗で、横綱 大の里。

2敗で、小結の安青錦と、平幕の隆の勝、正代、竜電が続いています。

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