(19日、第107回全国高校野球選手権大会準々決勝 山梨学院11―4京都国際)

 四回2死一、二塁の守り。先発した山梨学院・菰田陽生の初球が外れると、投球練習中だった檜垣瑠輝斗はベンチをちらりと見た。「そろそろか」。吉田洸二監督の「行ってこい」という合図に、勇躍、マウンドへ。2球で左飛に打ち取り、ピンチを脱した。

 以心伝心だった。「疲れていて、球が上ずっている」と感じ始めた菰田と自然に気持ちが重なった。「(山梨大会では)自分が先発し、菰田が抑えてくれた」。この日を含め、甲子園では全3試合で菰田を救援したが、どちらの役割もしてきたから違和感なく入れた。

 火消しもできるし、試合もつくれる。背番号「1」は菰田に譲っても、背番号「11」の存在感はエースと変わらない。

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