サッカー日本代表(世界ランキング19位)は10日、大阪・パナソニックスタジアム吹田での国際親善試合でパラグアイ(同37位)と対戦する。MF遠藤航(リバプール)がけがで招集外のなか、他の選手のリーダーシップが問われる。

 「あえて誰かに託すということはしていません」。9日の前日会見。パラグアイ戦の主将について聞くと、森保一監督は言った。「一人のリーダーに頼るのではなく、全員が自覚を持ってもらいたい」

 ワールドカップ(W杯)カタール大会後、34試合のうち、遠藤が主将を務めたのは20試合(試合開始時で集計)。先発を外れた場合などは、MF守田英正(スポルティング)やDF板倉滉(アヤックス)らカタール大会の経験者が主にキャプテンマークを巻いてきた。ただ、その2人も今回はいない。

 W杯で過去4大会に出場したDF長友佑都(FC東京)は「もちろん(遠藤は)大事な存在だけど、W杯でも誰がどうなるかわからない。そういう気持ちでやっていかないといけない」。

 W杯本番を迎える来夏は遠藤も33歳。連戦では今回のようにピッチにいない時間も想定される。森保監督はそれも見越してか、主に東京五輪世代の選手たちにも主将を任せてきた。

 ただ、「全員がリーダー」は決して簡単ではない。代表経験が浅い選手が多かった9月の米国戦では失点後に声をかける選手が少なかった。守備陣にけが人が相次ぐ今回は、堂安律(Eフランクフルト)ら前線の経験のある選手たちがチームを引っ張る必要がある。「チームのために、なにができるか。それぞれがリーダーシップを発揮してほしい」と森保監督。その意識がチームの底上げにつながる。

カタール大会後、主将を務めた選手たち

遠藤航 20

長友佑都、板倉滉、守田英正、相馬勇紀 2

伊東純也、谷口彰悟、鎌田大地、田中碧、中山雄太、久保建英 1

※数字は試合数。開始時のみで集計

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。