打者が分かっていても打てないストレート
ムダのない、しなやかなフォームから、最速153キロの直球を繰り出す本格派右腕。その姿は広島東洋カープ・森下暢仁を想起させる。
自身の最大のセールスポイントは「打者が分かっていても打てないストレート」という。大学3年の春、名城大学戦で完全試合を達成すると、勢いそのままに全国大会でも完封勝利を挙げ、大学日本代表にも選出された。

プロ野球と言えばドラゴンズ
愛知県名古屋市出身の髙木投手。「小学生の頃から自転車でバンテリンドームに通っていたから、プロ野球と言えばドラゴンズというイメージ」と話す。
プロを意識し始めた栄徳高校時代は投手の練習をあまりしておらず、野手と同じ練習をしていた。大学で「専門的な練習をして専門的な知識がついた」ことが成長の理由と分析する。

「そこの緑色の服を着た少年、立ちなさい」
ドラゴンズOB・英智さんとは不思議な縁で繋がっている。髙木投手が通っていた小学校には年に一度、スポーツ選手が来て講義を行っていた。
当時5年生だった髙木少年の前に現れたのは英智さん。全校生徒、1人1球ずつテニスボールを英智さんに投げる機会があり、全員が投げ終わると…
「そこの緑色の服を着た少年、立ちなさい」
英智さんがただ1人、髙木少年にだけ声をかけた。
「すごく良いボールを投げていたから野球を続けて欲しい」
たった1球テニスボールを受けただけで、その素質に気づいたのだ。
その髙木少年が大学2年生になった2023年、英智さんは中京大学のテクニカルアドバイザーに就任。2人は再会を果たした。

プロ野球ドラフト会議は10月23日。あの日、元プロ野球選手の英智さんに未来を見出された少年は期待通り大きく成長し、運命のドラフトを待つ。
【髙木快大(たかぎ・はやと)21歳】
2004年3月19日生まれ 名古屋市出身 栄徳高校卒業
180センチ 80キロ 右投げ右打ち/投手
・自称「かなりの甘党」
・特技はいつでもどこでも寝られること
・ラッキーカラーは「赤」
・目標とする選手は広島東洋カープ 森下暢仁投手
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