MLB機構は日本時間7日、各ポジションで優れた打撃成績を残した選手に贈られる「シルバースラッガー賞」のナ・リーグの受賞者を発表し、ドジャースの大谷翔平(31)が「DH(指名打者)部門」で3年連続の受賞を果たした。同賞は通算4度目(2021年、23年~25年)の受賞となり、イチロー(外野手部門01年、07年、09年)の3度を抜いて、日本人選手歴代最多の栄冠に輝いた。
同賞は各球団の監督、コーチ(3名)の投票によって決まり、“打撃のベストナイン”とも呼ばれている。大谷はエンゼルス時代、ア・リーグのDH部門で21年、23年と2度受賞。ドジャース移籍1年目の昨年も、ナ・リーグDH部門で獲得し、リーグをまたいでの受賞。今年は本塁打、打点で2冠のK.シュワーバー(32、フィリーズ)、今シーズン最高勝率ブルワーズの主砲・C.イェリッチ(33)の3人が同部門で最終候補に残ったが、大谷が獲得した。ナ・リーグで正式にDH制が導入された22年以降、DH部門で2年連続の受賞者は大谷が初となった。
今季、大谷は158試合に出場し、自己最多、球団記録を更新する55本塁打を放ち、172安打102打点、打率.282、20盗塁。投手では14試合に先発し、1勝1敗で防御率は2.87、奪三振62。今季は打者としてスタートし、東京での開幕シリーズで1号を放った。5月には月間自己最多タイとなる15本塁打をマーク。
6月17日(パドレス戦)では663日ぶりに“投手兼DH”の二刀流として復帰。7月のオールスターゲームにはリーグトップ得票で5年連続5度目の出場を果たした。オールスター明け2試合目の7月20日(ブルワーズ戦)から日本人選手初となる5試合連続ホームランをマーク。9月17日(フィリーズ戦)では、MLB史上6人目となる2年連続50本塁打を達成。さらに同試合の初回でシーズン50奪三振に到達し、メジャー史上初の“50HRー50K”の快挙を成し遂げた。
今季は打撃3部門(打率、本塁打、打点)のタイトルは逃したが、OPS(長打率+出塁率)1.014はリーグトップ。146得点はMLB全体でトップなど、昨年に続き“最強打者”として存在感を十分に示した。
23年から新設された「チーム部門」では球団初のワールドシリーズ連覇を達成したドジャースが2年連続で獲得した。ドジャースからは大谷を含め、F.フリーマン(36)、M.マンシー(35)、W.スミス(30)と最終選考に4人入っていたが、大谷のみの受賞となった。
受賞ラッシュが期待される大谷は、今季最初のタイトルを獲得。今後は日本時間14日にエドガー・マルティネス賞、ハンク・アーロン賞、オールMLB、4度目の受賞が期待されるリーグ最優秀選手(MVP)が発表される。ア・リーグのシルバースラッガー賞は日本時間8日に発表される。
【シルバースラッガー賞 ナ・リーグ受賞者】
一塁手:P.アロンソ(メッツ)
二塁手:K.マルテ(ダイヤモンドバックス)
三塁手:M.マチャド(パドレス)
遊撃手:G.ペルドモ(ダイヤモンドバックス)
外野手:J.ソト(メッツ)、C.キャロル(ダイヤモンドバックス)、K.タッカー(カブス)
捕手:H.グッドマン(ロッキーズ)
DH:大谷翔平(ドジャース)
ユーティリティ:A.バーレソン(カージナルス)
チーム:ドジャース
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