高校野球・夏の甲子園は21日、いよいよ準決勝。この中で唯一の公立校が県立岐阜商業です。69年ぶりの決勝進出をかけて、西東京代表の日大三高と対戦。大熱戦となりました。
決勝進出へ 69年ぶりか14年ぶりか
69年ぶりの決勝進出がかかる県立岐阜商業。対する、14年ぶりの決勝進出を目指す日大三高。
1回、県立岐阜商業の先発・柴田蒼亮投手(2年)は、日大三高の4番・田中諒選手(2年)に先制タイムリーを許します。
2回、得点圏に再びランナーを背負うと、松永海斗選手(3年)にストレートを捉えられ三遊間を抜けます。セカンドランナーは3塁を回りますが、レフトから好返球でホームタッチアウト!県立岐阜商業のレフト宮川鉄平選手(3年)が鉄壁の守備を見せます。
すると、その裏ノーアウト1塁3塁で7番・横山温大選手(3年)。犠牲フライで同点に追いつくと、5回には4番・坂口路歩選手(3年)が勝ち越しタイムリー!中盤に1点をリードします。
これ以上の失点を防ぎたい日大三高の近藤優樹投手(3年)。100キロ台のカーブに、130キロ台のストレート。緩急を生かしたピッチングで追加点を許しません。
すると8回、2塁1塁で打席には近藤投手。自らのタイムリーで同点とします。
2対2で迎えた延長10回タイブレーク。近藤投手の2打席連続タイムリーでついに勝ち越します。
そしてその裏、マウンドには近藤投手。熱戦を制した日大三高。県立岐阜商業を4対2で下し、14年ぶりの夏の頂点へ王手をかけました。
日大三高 近藤優樹投手(3年) この記事の写真は5枚 近藤投手「きょうは途中からの登板で、最初打たれて不安もありましたけど、一人ひとり集中して投げようと思いました」
「(Q.決勝に向けて)先発かどうか分からないですけど、任された場面で抑えられればと思います」 日大三高 田中諒選手(2年) 田中選手
「(Q.きょうの試合を振り返って)打って点を取りたいという気持ちはありました」
「(Q.決勝に向けて)バットで貢献するしかない。力強いスイングをして、1本でも1点でも貢献できるように頑張りたい」
名将解説 勝利のリズムを呼びよせた術
帝京高前監督 前田三夫さん甲子園で春夏優勝3回の帝京高(東東京)前監督の前田三夫さん(76)はこう解説します。
「力そのものは互角ですよ。力と気持ちもやっぱり両チーム入ってました。見応えが非常にありました」中でも評価したのが、日大三高の近藤投手。4回途中から登板し、1安打1失点に抑えました。
「マウンドの魔術師」 「マウンドの魔術師。そんな感じがしますよ。マウンドでいろんな思いから口が動いていますね。集中は切れてないですけど、そのメリハリがうまいです」ピンチの場面、相手の応援曲をマウンド上で口ずさむ。自分の応援と思って、自分のリズムに変えていました。
緩急を交えた投球とともに、相手を手玉にとるマウンドさばき。まさに、空間を支配した「マウンドの魔術師」です。
「バッターの表情を見ながら放って、またチームの流れを感じ取って、非常にうまいピッチングをしますね」 「自分の応援だと思って投げられて楽しかった」 近藤投手「(県立岐阜商業の)声援もすごかったですし、自分の応援だと思って投げられて楽しかったです。ランナーもいますし、守備のリズムもありますから、それを意識してやってました」
(「報道ステーション」2025年8月21日放送分より)
広告鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。