ドジャースの優勝で幕を閉じたメジャーリーグでは、いま様々な表彰が行われています。注目は、4度目のMVP受賞が注目される大谷翔平選手、さらに山本投手の受賞はなるのでしょうか?
山本投手 日本人初「サイ・ヤング賞」受賞の可能性は? 大谷選手は“満票”MVPなるか

高柳光希キャスター:
2025年も注目なのが、14日に発表されるナ・リーグのMVPです。大谷翔平選手は3年連続のMVP受賞は確実と見ていいでしょうか?
笹田幸嗣さん(MLBを長年取材):
「MVPは大谷選手で決定」と言って間違いないと思います。
2024年、2023年と満票で受賞してるんですが、2025年も「満票かどうか」がポイントだと思っています。
高柳キャスター:
一方で、13日に発表されるのが「最も優秀な投手」に贈られるサイ・ヤング賞です。これまで日本人の受賞はありませんが、2025年の最終候補には山本由伸投手(27)が入っています。

そして、肩を並べているのがパイレーツのポール・スキーンズ投手(23)、それからフィリーズのクリストファー・サンチェス投手(28)です。
笹田さんの見立てだと、山本投手は「本命」ではなく「2位」ではないかということです。

笹田幸嗣さん:
あんまりご存知ないかもしれませんが、サイ・ヤング賞とMVPの投票は、実はシーズンが終わったときにはもう既に終わっているんです。なので、10月のプレーオフの戦いの活躍は全く加味されていないんです。
9月の時点で投票が終わっているということは、シーズンだけの成績で見るということなので、そうなったときに、本命のスキーンズ投手は防御率のタイトルを取っているんです。
過去5年間で10人がサイ・ヤング賞を受賞しているんですが、そのうちの9人は、防御率のタイトルを取った人がサイ・ヤング賞を受賞しているんです。
そういう点からして、山本投手は「2位」だったんですね。なので、サイ・ヤング賞も「2位」になるんじゃないかなと。
高柳キャスター:
防御率という点で、この2人を比べて見ますと、1回から9回までを投げたとき、9イニングで何点取られるかというのが防御率なんですが、スキーンズ投手は「1.97」、山本投手が「2.49」ということなんです。(防御率=自責点×9÷投球回数)
ポストシーズンでは3勝を挙げて防御率1.02ということですが、レギュラーシーズンが加味されるということですね。
井上貴博キャスター:
2025年は厳しいと言われていますが、2026年を考えると、山本投手がいて、大谷選手が投手として本格的に復活して、佐々木朗希投手も投げるとなると、2026年はスキーンズ投手を中心に、大谷選手、山本投手、佐々木投手で奪い合うというようなことが本当に起きてくる気がします。

笹田幸嗣さん:
2026年、大谷投手と山本投手の一騎打ちになるのではないかと。そのくらいの実力レベルになりますので、楽しみにしたいですね。
もしも、2025年のポストシーズンの活躍が加味された上での投票であれば、山本投手のサイ・ヤング賞受賞は間違いないと思うんです。ですが、そこは入っていないので、仕方ないということですね。
やはり誇らしいのは、シーズンのMVPが大谷選手。その前のリーグチャンピオンのMVPも大谷選手で、ワールドシリーズのMVPは山本投手です。
これだけ日本人が独占していますので、素晴らしいことだと思います。
5人の“侍”が新たにメジャー挑戦へ
高柳キャスター:
そして、新たにメジャーに向けて5人の“侍”が挑戦を表明しました。
メジャーリーグでは13人の選手がメジャーに挑戦していて、さらに5人が加わるわけですが、ポスティングシステムでメジャーへ挑戦を表明しているのはこの4人です。
そして現在、メディアなどは契約年数などの予想を出しています。

高柳キャスター:
そして、ヤクルトスワローズの村上選手について、MLB公式サイトの記事によりますと、「あるスカウトが、村上は正真正銘の力を持っていると評した」「純粋なパワーヒッターとしては松井秀喜以来、初めてとなる」と高く評価されているということです。
==========
<プロフィール>
笹田幸嗣さん
メジャーリーグ取材歴31年
日本人全メジャーリーガーを取材
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。