11月15日(土)第105回全国高校ラグビー愛知県大会の決勝が行われる。記念大会の今年は全国大会=花園へ出場できる。第1地区は中部大春日丘vs西陵。絶対王者と古豪、今年はどんなチームなのかを取材した。
5年ぶりに決勝の舞台に立つ西陵
第76回大会で全国優勝を経験した古豪も、近年は部員減少に直面していた。新入部員が1ケタの年もあり、2021年の新人戦では合同チームも経験した。それでも一昨年、去年は県ベスト4に進出。去年の準決勝では、中部大春日丘を相手に接戦を演じた。
その西陵に、今年20人の新入部員が加わった。去年の3年生の活躍を見て「西陵でラグビーをしたい」と思った部員が多いという。

「監督10%、選手90%」
山田和正監督の指導方法も、時代と共に変化している。グラウンドで見守るのみで、選手へ指示を出すことはほとんどない。
「20年前なら輪の中に入って指導していました。監督90%、選手10%でした。今はほとんど口を出しません。監督10%、選手90%です」
山田監督が「いいキャプテンシーを持っている」と評すキャプテン・田中八雲(3年)を中心に練習メニューを考え、チームを盛り上げている。
3年生はいずれもフォワード。下級生が揃うバックスは、準決勝で躍動した後藤巧翔(2年)がまとめる。
マネージャー含めて「仲良しこよし」
田中キャプテンも「試合での運動量では負けたらいけない。うちはどこよりも動かないといけない」と話すように、日々の練習はハードだ。
山田監督もチームの成長を感じている。
「大会が始まってから、キャプテンを中心としたまとまりが加速度的に上がってきた」

「不安・緊張・ワクワク。この一瞬は、勝ち上がったチームしか味わえないもの。この気持ちを味わわせてくれてありがたい」と、選手に感謝の言葉を口にした山田監督はこう続けた。
「高校生らしく、清々しくやりたい。タックルでもアタックでも、何かを貫けるといい」
マネージャーを含めて39人になった「仲良しこよしのチーム」(山田監督)が、5年ぶりの花園を目指す。
「歴史を変える代」中部大春日丘
13年連続での花園を目指す中部大春日丘。今の3年生について、宮地真監督は去年「歴史を変える代」と表現した。能力の高い選手が集まり、多くの選手が下級生のときから花園でのプレーを経験しているのがことしのチームだ。

大向将也部長も、経験値の高さを認める。
「ただ、大事なところで勝ち切れていない」
2年生中心のチームでシード校として臨んだ昨年末の花園は初戦敗退。新チームとなった春の全国選抜大会でも、ベスト8をかけた試合で1点差で惜敗した。
だからこそ、練習では基本プレーの徹底を意識付けた。
「カッコいいプレーの前には、基本プレーが必ずある。11番や15番がカッコいいトライを決める。その前には、1番2番3番がタックルをして、仲間がボールをつないできている」
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