年始に選んだ漢字一文字は「挑」
去年、パリオリンピックで金メダルを掴んだレスリング藤波朱理選手(22)が、次の夢へ。「2つの挑戦」に踏み出しました。
去年、パリオリンピックでレスリング女子53キロ級を制した、三重県四日市市出身の藤波朱理選手。
(レスリング女子 藤波朱理選手)
「もう最高です!オリンピック最高!レスリング最高!」

夢を現実にした2024年を終え、迎えた2025年。今年をどんな年にしたいか、年のはじめに漢字一文字を尋ねると…。
(藤波選手)
「挑む、新しい挑戦というのと、去年の自分に対しての挑戦の1年になると思うのでこの字を」
宣言通り、今年は“挑む”1年になりました。
挑戦の1つ目は、階級アップ。
(藤波選手)
「(階級を)57キロに上げることで新しいチャレンジになるんじゃないかなと。階級を上げてのオリンピック制覇」

階級上げて連覇すれば“女子レスリング史上初の快挙”に
すでに3年後のロサンゼルスオリンピックを見据える藤波選手。オリンピック選手の階級アップは珍しく、階級を上げて連覇を達成すれば、女子レスリング史上初の快挙となります。
この挑戦に、父でコーチの俊一さんは。
(俊一さん)
「53キロ級と57キロ級は4キロも違いますから、そこはパワーアップしなければいけない」

俊一さんが言うように、1つ階級を上げるだけで相手のパワーも戦い方も今までと変わってきます。そんな厳しい挑戦に向け、進化したレスリングを求める藤波選手。
今年から元日本王者を専属練習パートナーに
今年から同じ日本体育大学のOBで、元日本王者の山口海輝さんを専属の練習パートナーにつけ、新たな技術の習得を目指しています。

(藤波選手)
「今までは失敗したらダメと練習で思っていたが、どんどんどんどん失敗して、次につなげて、試合で自分のベストなレスリングができると考えているので、今は楽しみながらできています」
2つ目の挑戦「レスリングを有名にしたい」
そして、もう一つの挑戦。藤波選手が繰り返し話してきたのは…。
(藤波選手 2021年)
「自分自身も有名になりたいし、レスリングも有名にしたいという思いがすごくあって」
(2025年)
「やっぱりレスリングが有名になってほしいというのがあって」
(2024年9月 バンテリンドームで始球式に参加)
「いつかレスリングも、こうやってたくさんの人の前で、たくさんの応援の前で試合ができる日がくればいいと思う」
常々、レスリングの普及について口にしていました。

ことし8月30日には、地元・三重県四日市市で初めてレスリング大会を開催しました。その名も「第1回藤波朱理杯」。
(藤波選手)
「レスリングのおかげでいろいろな経験ができて夢ができて、それをもっともっと多くの人に、自分と同じような経験をしてほしい。レスリングのおかげで今の自分があるので、これから自分にできることがあれば恩返しを自分なりの形でしていけたらなと思う」


レスリングへの恩返し。そんな思いから始まったこの大会。現役金メダリストの大会ということもあり、参加したのは幼児から中学生までなんと476人。
この盛り上がりには、大会をともに運営した父・俊一さんもびっくり。
(俊一さん)「こんな観客席まで子どもたちでいっぱいになるなんて嬉しい限りです」
そして、藤波選手は子どもたちの熱戦を目に焼き付け、勇気をもらっていました。
(藤波選手)
「夢中になって、がむしゃらにレスリングをやっていたキッズ時代を忘れずに取り組んでいきたい」
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