耳の聞こえない、聞こえにくいアスリートのオリンピック「東京デフリンピック」で、日本勢はメダルラッシュの大活躍。会場では音を「見える化」する工夫もされています。
「デフリンピック」聞こえない中どうスタート?
山形純菜キャスター:
スポーツの国際大会「デフリンピック」は、「デフ=耳が聞こえない」とオリンピックを組み合わせた言葉です。
オリンピック・パラリンピックと同様、4年に一度開催されていて、今回、日本では初めての開催となります。

11月15日(土)に開幕し、12日間行われます。陸上、柔道、水泳、バレーボールなど21の競技が実施され、入場は無料で事前の登録も必要ないということです。
デフリンピックでは、耳が聞こえない・聞こえにくい選手のために様々な工夫がされています。

陸上競技については、競技中は補聴器を外すルールで、音が聞こえない中どうスタートするのでしょうか。
光の点滅でスタートを知らせる「スタートランプ」を使用することで、視覚情報で公正にプレーが可能になるといいます。赤は「位置について」、黄色は「用意」、緑が「スタート」を意味するそうです。
TBSスポーツ局 奥村彩音:
陸上競技のスタートの際には「フライング」も多々あります。フライングがあった場合は、レーンの両端にあるランプがチカチカ点滅して、選手に伝えます。
山形純菜キャスター:
目でわかるように工夫されているということですね。
試合音・歓声を見える化
山形純菜キャスター:
東京デフリンピックでは、試合の音や観客の歓声を、「ミルオト」というシステムを使って、その場で可視化しているということです。

卓球台の近くに設置されたマイクや、卓球台の下の振動を伝えるセンサーなどからAIが学習して、文字化されるということで、文字の大きさも連動しています。
これまで大学生の試合やサークルの試合をたくさんAIが学習して、ここまで開発されたということです。
山形純菜キャスター:
今回は、卓球とバドミントンで採用されているといいます。
目で見える応援「サインエール」の一体感
山形純菜キャスター:
会場が一体となる“デフリンピックならでは”の応援があります。

TBSスポーツ局 奥村彩音:
20日も取材に行きましたが、サインエールの応援団が観客席で声をかけて、選手に応援を送っていました。選手もやはり目で見る応援が力になっていると話していました。
出水麻衣キャスター:
会場の一体感もすごそうですね。
TBSスポーツ局 奥村彩音:
皆さんが体を動かして応援しているので、普段の取材では感じないような一体感がありました。
山形純菜キャスター:
選手に届く「サインエール」をご紹介します。

▼「行け」というエール
・顔の横で両手をヒラヒラ
・勢いよく前に突き出す
▼「大丈夫、勝つ!」というエール
・右手を左胸~右胸にスライド→右手で拳を握る
・左手も繰り返す
・両拳を前に突き出す
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<プロフィール>
奥村彩音
TBSスポーツ局 陸上競技の取材を担当
学生時代「三段跳」で日本選手権8位
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