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大相撲の安青錦関(21)。おととしの9月場所で初土俵を踏んでから、わずか14場所での大関昇進となりました。師匠の安治川親方(47)の指導のもと「さらに上を目指す」と強い決意をあらわしました。

伝達式は“自分らしく”

いつになく緊張した面持ちで、その時を待っていました。

この記事の写真 安青錦
「声出るか心配してきた」 安治川親方
「今、声出せばいい」 安青錦
「出るかな」 安治川親方
「早口にならないように」

吉報を届ける使者は同じ一門の理事・浅香山親方です。

安青錦
「謹んでお受けいたします。大関の名に恥じぬよう、さらに上を目指して精進いたします。本日は誠にありがとうございます」

飾らず、真っすぐな言葉に込めた思いとは。

安青錦
「自分は自分なので自分らしく。難しいことを言っても、100%理解できないのは自分に合わないなと思って」

大関になった喜びとともに、伝えたかったのは安治川親方への感謝。

安青錦
「外国人は1人しか部屋に入れないわけなので、自分を選んでくれて感謝しています」 安治川親方
「初めは断るつもりだったけど、本人の目を見て、いい目をしていたので。そのことを思い出すといい出会いだった」 広告 ■“師匠を超えた”弟子

“師匠を超えた”弟子

師匠は、技巧派として土俵を沸かせた元関脇・安美錦。その存在は憧れだったといいます。

安青錦
「初めて会った時は、僕の親方になるっていうよりは『安美錦関が来た』ってファンとして見てた。粘り強い。何の体勢になっても絶対諦めない」

部屋を興して3年。小さな家族のような雰囲気の中で、師弟関係は形づくられました。その関係は日々の稽古を通じて、確かな信頼へと変わっていきます。

安治川親方
「基本ですよ。四股・すり足・ぶつかり。自分との戦いというか地味。我慢して続けてきていた。しっかりやってきたのが結果に出た」 安青錦
「師匠が言っていることを聞いてやってきただけ。それが一番良かった」

そして師匠は、関脇として土俵に立った自分を超える弟子を育て上げました。

安治川親方
「自分も上を目指して頑張ってやっていましたけど、弟子が超えてくれるのは親方になって味わえる喜び。これを経験できてうれしい。さらに上を目指してやっていく覚悟ができた」

その思いは安青錦も同じ。見据えているのは角界の頂点です。

安青錦
「自分のいるところ以上を目指さないと、朝が起きづらくなったり、サボりたい気持ちになる。しっかり次の目標を立てて、そこに向けて頑張っていきたい」 広告

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