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 男子バスケットボールの「FIBAワールドカップ2027」のアジア1次予選が28日から始まります。3大会連続出場を目指す日本のグループは、強敵ぞろいです。厳しい戦いが予想される中、カギを握る富永啓生選手(24)が今、大きな進化を見せています。

岐路に立たされた夏を経て…

 8月のアジアカップ。富永選手にとって、忘れられない夏になりました。

 日本屈指の3ポイントシューターと期待され、挑んだものの…ベスト8をかけた一戦では徹底マークにあい、得意の3ポイントを封じ込められ、チームも大敗。目指していた優勝には、遠く及びませんでした。

8月のアジアカップで感じた悔しさ この記事の写真は5枚 富永選手
「(マークを)振り切れなかった悔しさもありますし、もうそういうことが二度と起きないように頑張っていきたいなと思います」

 実はこの夏、富永選手は岐路に立たされていました。

 夢のNBA入りを目指し、下部組織・Gリーグでプレーした昨シーズン。出場機会に恵まれない日々が続きました。

 もどかしい1年を経て下した大きな決断。それは、Bリーグ「レバンガ北海道」への入団。こだわり続けたアメリカから日本に戻る選択は、決して後ろ向きではありませんでした。

NBAへの“最短ルート” 富永選手
「NBAに行くために、どういう道を選んだら一番いいか考えた結果、Gリーグでプレーできるかできないか分からないチームよりは、Bリーグでたくさんプレーして、チームを勝たせられる選手になるのが一番大事だと思うので、Bリーグに行くことを決めました」

 アメリカにいることに固執せず、試合に出て活躍することがNBAへの“最短ルート”。

 そう考えた富永選手は、Bリーグでももちろん3ポイントシュートを徹底マークされる中、インサイドへ切り込み決めます。別の試合でも、果敢にゴール下へ。3ポイントだけではない。進化した姿を見せ、ここまでの平均得点は日本人トップ。富永選手自身も大きな手ごたえを感じています。

大きな手ごたえ 富永選手
「毎試合フェイスガード(密着マーク)されている中で、あれだけ振り切って得点できているのは、自分の成長のポイントでもあるのかなと思いますし、Bリーグに来たのは正解だった」

日本代表で示したい姿とは?

 日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチも、アジアカップからの成長に目を細めています。

富永選手の成長に目を細めるホーバスHC ホーバスHC
「(アジアカップ後の)この2カ月は、すごく大きかった。どうやってディフェンスを抜いて、自分のシュートを打つか。今は、そこがすごくうまくなった」

 ワールドカップ予選で戦う相手は、皆アジアカップで日本より上位。この厳しい道のりを前に、Bリーグで成長を遂げた富永選手が、日本代表で示したい姿とは…。

日本代表で示したい姿とは? 富永選手
「スコアラーというところ。本当に3ポイントだけじゃないというところをBリーグで見せられているので、そこを見てほしい。アジアカップでの負けを取り返すパフォーマンスを見せたい」

(「報道ステーション」2025年11月26日放送分より)

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