大相撲のウクライナ出身の新大関・安青錦(21)=らが29日、長崎市の平和公園を訪れ、平和祈念像の前で献花した。

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 この日参加した関取は安青錦のほか、横綱豊昇龍(26)=立浪部屋=と大関琴桜(28)=佐渡ケ嶽部屋。長崎に原爆が落とされた当時の写真などを見ながら、長崎原爆資料館の館長から説明を受けた。

 母国が戦禍のさなかにある安青錦は「やっぱり(戦争は)すごく大変なこと。そういうことが二度とないように」。さらに、平和への思いや願いを問われると、「平和は一番大切なこと。世界中に平和があったらいいなと感じます」と話した。

 安青錦は今月の九州場所で豊昇龍との優勝決定戦を制して初優勝を果たし、大関昇進を決めた。優勝時に母国への思いを聞かれ、「喜んでくれたらうれしい」と語っていた。

 今年は戦後80年の節目の年。10年前の戦後70年のときも、元横綱白鵬らが献花に訪れていた。

 モンゴル出身の豊昇龍は「世界は平和が一番いい。そのために何ができるかというと、相撲をとってファンのみなさんに元気を与えること」と話した。琴桜は「今後こういうことが起きないことをみんなが望んでいる。しっかりそういう環境を続けていかないといけない」と力を込めた。

 冬の巡業は30日、長崎県諫早市からスタートする。

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