SNSで今、世界中でバズっている「江戸走り」をご存知でしょうか?
TikTokなどでの総再生回数は、なんと驚異の2億7000万回超え。あのフランスの名門サッカーチーム「パリ・サンジェルマン」までもが反応したといいます。様々な「江戸走り」の動画がSNSに投稿され、JC・JK流行語大賞2025のBeReal.部門で1位を獲得しました。
一体どんな走り方なのか? そして、この走りを生み出したのは何者なのか? 広島市で行われた体験会とご本人のインタビューから、「江戸走り」を紐解きます。

「江戸走り」 誕生のきっかけは「挫折」、研究を続けて10年以上!
この「江戸走り」を11年間にわたり研究しているのが、大場克則さん。
昔からの武術の達人かと思いきや、元々は製品開発の研究職を経て、建設機械レンタル会社で「受付のおじさん」をしていたという意外な経歴の持ち主。しかも、45歳までは運動経験がほとんどなかったといいます。会社のストレス解消のためにマラソンを始めたという、どこにでもいそうな市民ランナーでした。
筋力は捨て、「重力」で走れ!力を緩めるほど速くなる!?
江戸走りは基本的に手足を左右同時に出すように走ります。具体的には、外旋、内旋を切り替えて走るというスタイルです。
現代のランニングと江戸走りの決定的な違い、それは「頑張らないこと」です。
現代の走り: 地面を蹴って進む「筋力」の走り
江戸走り: 体を前に倒し、その「重力」を利用して進む走り
大場さんいわく、「全身の力を緩めて、倒れる力で前に進む」。これが疲れにくいポイント。 さらに注目すべきは「足の裏」。
「犬も猫もトラもゾウも、4足歩行の動物はみんなつま先立ちですよね。あくまで仮説だが、人間も本来はそうだったと考えるのが自然。ジャンプして着地する時、つま先から降りる方が衝撃が少ない。あれと同じです」
かかとではなく、足の指の付け根(手で例えるとまめが出来る部分)で着地する。動物でいうと肉球に当たる部分で着地する。これにより、膝への負担を劇的に減らしながら、効率よく進むことができるのだそうです。

「卒業式でやります」コメント欄が大喜利状態に
友人がショート動画の講座をやっていたことをきっかけに、大場さんがこの独自の理論をショート動画で公開したところ、去年の秋頃から爆発的にヒット。「1分間に288歩」という超ピッチ走法や、独特な動き、癖になる音楽が世界中で話題になりました。
特に面白いのが、動画につくコメント欄。もはや大喜利大会と化しています。
① 0.6秒で曲がる技
体を瞬時に切り返すという江戸走りを応用した技の動画には…
「卒業式に使わせていただきます」(4万いいね!)
「話しかけようとしたら知らない人だったと直前で気づいた時に使わせてもらいます」
「隣のレジが空いたときに使わせていただきます」
など様々な面白いコメントが散見されます。
実際に体験者にも取材したところ…
「学校遅れそうなときとか、登下校で遅刻しそうなときとか、コーナーで使用したい」
などと日常で使うという声もありました。
② 横走り(忍者走り)
半身という姿勢の応用編で農業のくわを振るうようなスタイルの横走り。
壁を背にしてカニのように半身で横に高速移動する動画には…
「先日、ゴツい犬に引っ張られている老人がちょうどこの動きをしていました」
「明日新宿でこの走り方をしているリーマンがいたら俺です」
などの面白いコメントが多数。
また実際の体験者にお話を伺うと…
「保育園の先生をやっています。こどもたちと一緒にやるんですよね」
「園長先生の部屋に入る時に、パッカパッカって行きます」
大場さんご本人も、「私の動画はみんなが遊んでくれるのがありがたい。一発楽しいコメントを入れると評価される、そんな楽しみ方をされていますね」と、この状況を大いに楽しんでいる様子でした。
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